性同一性障害を診断する際に、性染色体の検査している方も多くいるかと思います。

性分化異常は、性染色体異常やホルモン分泌異常で、外見はもちろんのこと外陰部の形態が男か女か紛らわしいものをいい、半陰陽と言われます。

2017年8月20日の毎日新聞に、性分化異常で戸籍変更をしたひと(子宮・卵巣の摘出はしていない)が、2015、2016年に家庭裁判所により戸籍の誤りとして、戸籍法にもとづき性別変更を認められという記事がありました。

病名は、21水酸化酵素部分欠損による病気のためとあったので、これは「副腎性器症候群」のことを指すのでしょう。

性染色体上は、46、XXで、女性型ですが、常染色体劣性遺伝とされています。

胎児期より、男性ホルモン(テストステロン)が多く分泌されるため、女性の二次性徴はないため、月経もないし乳房の発達もありません。子宮と卵巣はあります。

そのため、幼少期より進行的に男性化し、多毛で筋肉質なので外見上男性にしか見えません。当然、幼少期より性の自認が男性のことが多いため、肉体と心に不一致を来し、性同一性障害と同じ症状が見られるひとが多いようです。

性同一性障害特例では、内性器、子宮・卵巣を指しますが、これらの機能がないことを性別変更の条件としています。

WHO(世界保健機構)は、手術の強要は人権侵害で、自己決定権、人間の尊厳の尊重に反すると声明発表しています。海外では、内性器切除を条件にしていない国も30か国ぐらいあるようです。

ニュースによると、この性分化異常を持った人たちの性別変更を許可した家庭裁判所の判例が、日本でも子宮卵巣切除していなくても性別変更できる後押しになる可能性があるとしていました。

※コメント
性分化異常は、もともと染色体異常があったり、ホルモン異常があるために、幼少期より外陰部も男女の区別がつきにくく、身体上の性とは、逆の性ホルモンが活発になっていることが多いとされます。

幼少期より逆の性ホルモンなどが分泌されれば、外見上も活発化されている性ホルモンに進行するわけで、当然、肉体的な性と、心の性に不一致をきたし、性同一性障害と同じ症状になります。

今回のニュースについては、性分化異常があるのですから、当然といえば、当然ではないかなと思ってしまいました。そのため、裁判所に却下される理由はなかったと思われます。手術の要件が撤廃される後押しになる可能性があるとしていますが、おそらく、裁判所は、性分化異常のない性同一性障害の人たちとは、分けて考えていると思われます。