これらの用語は、トランスジェンダーの人々の経験や課題を理解する上で重要です。
【基本的な用語】
性同一性障害:身体的性別と性自認(ジェンダー・アイデンティティー)が一致しない状態。
性別違和:出生時に割り当てられた性別と、自身が体験または認識する性別(ジェンダー)との間に顕著な不一致がある状態。
性別不合:WHO(世界保健機関)のICD-11では「性別不合」と呼ばれ、精神疾患ではなく「性の健康に関する状態」に分類されている。アメリカ精神医学会のDSM-5-TRでは「性別違和」として診断される。
トランスジェンダー(transgender):出生時に割り当てられた性別とは異なる性自認を持つ人
シスジェンダー(cis-gender):出生時に割り当てられた性別と性自認が一致する人
トランス男性(trans men):出生時に女性とされ、男性の性自認を持つ人
トランス女性(trans women):出生時に男性とされ、女性の性自認を持つ人
ノンバイナリー(binary)/Xジェンダー:正式には、同一用語ではないが、男女二元論に当てはまらない性自認を持つ人
性自認:自らの性別をどのように認知しているか?
性指向:性行動、性的関心、性的興奮の対象としての性別を指す言葉で、それが異性に向かうときは異性愛、同性に向かうときは同性愛、両性のときは同性愛と呼ぶ。
【医療・法律関連】
性別適合手術:外性器の再形成や性腺切除などを行う手術
ホルモン療法:男性化・女性化を促すホルモン剤を投与する治療法
性同一性障害特例法:戸籍の性別変更の要件を定める法律
【その他の用語】
カミングアウト:自身が性的少数者であることを自ら開示すること
パス:トランスジェンダーの人が自認する性別として認識されること
ミスジェンダリング:ある人を間違った性別で扱うこと
アウティング:他人の性的指向や性自認を本人の同意なく暴露すること