【3行サマリー】
- 胸オペの手術方法を決める上で、バストのカップサイズは参考になるが決め手にはならない
- 必ずしも胸が大きいからと言って、術後の傷が大きくなるとは限らない
- 手術方法は、ほぼ下垂の程度で決まる
胸の大きさとカップサイズの関係
胸オペをする際に、まず手術方法を決めなければいけないのですが、FTMのひとたちは、意外に自分の胸の大きさを客観的に知っているひとはそれほど多くはいません。
「小さいとおそらく、キズは小さくて済みそうだ」
「大きいので、たぶん小さいキズでは済みそうではないな・・・」
「それほど大きくないのに、なぜか垂れて(下垂)いるな・・・」
まあ、いろいろな感想があることでしょう。
胸オペの方法は、バストのカップサイズに影響するのか?
胸の大きさ、サイズを表現するのによく使われるのは、「カップ」というのがあります。
Aカップ、Bカップ、Cカップ・・・。
FTMのひとたちは、自分の胸なんか気持ち悪くて、あまり測ったこともないかと思います。
はたして、胸のサイズを表現するカップで手術方法を決められるのでしょうか?
☞胸オペの手術方法
乳腺を摘出する上で、キズが一番小さくできる方法は、乳輪の下半周を切開するU字切開法があります。
では、カップが小さいと必ずU字切開でできるのでしょうか?
イメージ的には、A、B、Cくらいまでは、それほど胸が大きくなく、手術後も皮膚のたるみが生じない感じがします。
胸のカップの決め方
なんとなく、アルファベット順に大きくなるのかなと?
バストカップは、アンダーバストとトップ(乳首)との周囲の差がどの程度かで決まります。
AA バストトップとアンダーの差 7.5cm
A バストトップとアンダーの差 10cm
B バストトップとアンダーの差 12.5cm
C バストトップとアンダーの差 15cm
D バストトップとアンダーの差 17.5cm・・・
Dカップ以降も2.5㎝刻みで、1カップ増えていきます。
FTMのひとたちは、カップサイズで乳房が大きいか小さいかを判断する傾向にあります。
たとえば、Cカップぐらいでも、長年のナベシャツのせいで下垂してたのでたるみは出てしまうことがあるので、必ずしもカップが小さいからU字切開の方法で行うことができるわけではありません。
一方、胸のカップが大きくても、たとえば、Dカップ、Eカップだからと言って、キズ跡が大きくなる手術方法になるとは限らないのです。
典型的な例が、❶のように大きくても、その重さに耐えられるほどの皮膚の張り(弾力性)があれば、垂れないので、ふつうにU字切開でいけます。
20代までは胸の皮膚に弾力性がありますが、年齢ともに重力にも耐えられなくなるので、下垂してきます。ましてや、ナベシャツを着けている習慣が長いとなおさらです。
ただし、年齢、長年のナベシャツで胸をつぶしていると、垂れてしまっていると❸みたいなバストが小さくても胸でもU字切開では、術後皮膚のたるみが生じてしまいます。
カップは参考程度にはなりますが、結局のところ、実際に診察して、垂れているのか垂れていないのか?垂れていたとしても、術後皮膚が馴染んでリカバーできる程度なのか見定める必要があります。
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