ホルモン治療一般

GIDの診断書について
Q今持っているGIDの診断書が改名前のものですが、その診断書でホルモン治療はできますか?
Aまったく問題ありません。

Q自分の住んでいるところにホルモン治療をしてくれるところがありそうにありません。どうすればよいでしょう?
A自分の住んでいるところの近所を中心に徐々に遠くの診療圏まで、地道に片っ端から医療機関に電話してみることです。 10件、20件電話して断られてもめげないでください。中には、事情を言えば交渉次第でホルモン注射をしてくれるところがあるかもしれません。FTMの方は泌尿器科、MTFの方は産婦人科を探してみましょう。 性染色体検査について

GIDの性染色体検査について
Q染色体検査はなぜ受ける必要があるのですか?
A染色体検査は、GID診断の前が望ましいのです。理由は、インターセックス(両性半陰陽)の除外です。 そもそも、人を見るとき、このひとは男か女かは実際のところ、ほとんどは見た目なのでしょうけど、実際に生物学的には男か女かは、性の遺伝子を検査してみないとわかりません。例えば身体的に、ペニスがあるから男とも言えないのです。性染色体異常で、身体の見た目が女性なのに実は性染色体では男だった!実際には、睾丸がお腹にあったりします。(逆もしかり)ということがあるのです。これをインターセックスといいます。このような方は、そもそもGIDではありません。

そのため、このような場合、戸籍変更を希望されている場合には、その性染色体検査の結果を裁判所に 出せばいいだけのことになってしまいます。このようなことにならないためにも、通常は、診断の際に性染色体検査をしておく方がよい理由です。すべての治療が終わってから染色体検査をしてみたら、実はインターセックスだった!なんてことはまずありえませんが・・・。ただ、このようなケースは、10万に1人ぐらいですので、ほとんどの治療が済んでからでも問題がないのが実情なのかもしれません。

Q性染色体検査の費用が病院などによってまちまちですがなぜですか?
A性同一性障害GIDの診断の際には、実際のところ性染色体検査で、インターセックスの除外(上述)をしておかなければいけません。というか、しておいた方がよいです。最終的に戸籍変更する際には必ず必要になりますし、終生変わることがありません。

性同一性障害を診断する際には、保険診療で診療を行うことができます。病気を診断するだけだからです。現在厚生労働省の分類では、一応病気という分類になっているので。ところが、別姓へのホルモン治療は現行の健康保険では適応がないので、自費になってしまいます。

診断するだけなら、健康保険が使えるということは、除外診断するための検査にも本来使えるということです。このような理由で、健康保険で行うことができる医療機関は健康保険の適応として、そして、健康保険が使えない医療機関は自費となってしまいます。そのため、費用に格段の差が生じてしまいます。検査してもらうところに一度問い合わせてみるとよいでしょう。

※参考;健康保険適応の場合約1万。自費の場合3~5万が相場です。
Q染色体検査を5,6年前にしましたが、検査結果が手元にありません。治療などを再開していこうと思っているのですが、再度検査する必要がありますか?
A染色体検査をした医療機関に問い合わせてみて、証明書を再発行してもらうとよいでしょう。 ただ、カルテ(診療記録)の保存義務は法律上5年とされていますので、、5年間まったく来院されていない場合、検査結果を含むカルテの保存が破棄されている場合もあります。その場合は、再度検査しないといけないでしょう。

Q染色体検査のことなのですが、染色体検査は通常GIDの診断書を出してもらう前に受けると聞いたのですが、まだ染色体検査をしていません。ですが、戸籍変更の際に必要と聞いているので、染色体検査を受けたいと思っています。自分のように順番が逆になってしまい、GIDの診断書ももらっていて、胸オペまで済ませている場合も染色体検査をしてもらえるのでしょうか?してもらえるとしたら、病院はGIDの専門病院でないとしてもらえないのでしょうか?

A性染色体検査をしていないで、内摘しているひとも多いです。順番が逆だろうと大丈夫です。性染色体検査の結果は、最終的に戸籍変更するための「裁判所に提出する診断書」に記載することになっています。いきなり近所の病院やクリニックに行ってもやってくれるところは少ないかもしれません。自分の行きたいところに検査可能か?いくらか?など聞いてみてください。