性同一性障害(性別違和)に関連する診断

性同一性障害、あるいは性別違和のある人の中には、精神障害と診断されうるレベルの悩みを持つ人もいます。 しかし、そのような診断がなされたからといって、烙印を押されたり、市民権や人権がはく奪されるようなことがあってはなりません。

『精神障害の診断と統計の手引き (DSM)』(American Psychiatric Association)や『国際疾病分類(ICD)』(WorldHealth Organization)のような現行の分類システムには、多くの精神疾患が定義されていて、発病の時期や持続期間、病気の原因、機能的障害、治療の可能性などの点で、それらは多様に異なっています。

このようなマニュアルはすべての症状と臨床の概念を分類することを目的としていて、個々の人を分類しようとするものではありません。疾患・障害とは、個人が苦しんでいる状態を表す概念であり、個人あるいは個人のアイデンティティに言及するものではありません。

性の不一致を感じる人たち、トランスセクシュアル、トランスジェンダーは、生まれつきの疾患・障害がある人たちのことではないのです。むしろ、性別違和という悩みがある場合は、そのように診断されることによって、今後様々な治療の選択肢が利用可能になるということに関心を向けるべきでしょう。

性同一性障害(性別違和)と診断されることで、医療機関への受診につながり、より効果的な治療につながります。なお、性同一性障害の名称は、上記のDSMは、性別違和gender dysphoria、 WHOによるICD-11 では、性別不適合gender incongruenceに変わりました。

DSM分類による性同一性障害(性別違和 )の診断テスト

自分の性に関する以下に8項目あります。その人が体験し、または自認する性(ジェンダー)と、元の性との間に著しい不一致が、少なくとも6か月、以下の項目のうち6つ以上が当てはまる場合には、性同一性障害の可能性があります。

⑴ 反対の性になりたいという強い欲求、または自分は違う性であるという主張

⑵男の子の場合(MTF)、女の子の服を身につけること、または、女装を真似ることを強く好む。また、女の子の場合(FTM)、典型的な男性の衣服のみを身につけることへの強い抵抗を示す。

⑶ごっこ遊びや空想遊びにおいては、反対の性の役割を強く好む。

⑷反対の性に定型的に使用されたり、または行われたりするオモチャやゲーム、またはその活動を強く好む。

⑸反対の性の遊び友達を強く好む。

⑹男の子の場合(MTF)、男の子に典型的なオモチャやゲーム、その活動を強く拒み、乱暴で荒々しい遊びを強く避ける。また、女の子の場合(FTM)、女の子に典型的なオモチャやゲーム、その活動を強く拒む。

⑺自分の性器の外観、構造を強く嫌う。

⑻自分の体験する性に合う第一次および/または第二次性徴を強く望む。

これらの状態は臨床的に意味のある苦痛、または社会、学校、その他の重要な領域における機能の障害と関連しています。

性別違和とともにその性分化疾患がある場合は、それを特定します。

性別に違和感を持つのは、性同一性障害だけではありません。以下に挙げる性分化疾患(インターセックス)、性染色体異常においても見られます。性染色体による除外診断も行います。

性分化疾患の例:先天性副腎過形成、または男性ホルモン不応症候群などの先天性副腎性器症候群
性分化疾患(インターセックス)による性別違和

Utrecht Gender Dysphoria Scale

以下の項目の質問に対して、 1まったく同意できる、2いくらか同意できる、3どちらとも言えない、4いくらか同意できない、5まったく同意できない

FTM
1)男の子のように振る舞うのを好む
2)いつも誰かが女の子のようにするように示唆する。とても胸が痛くなる。
3)女の子として生活するのが好き
4)常に男の子のようになるようにしている
5)男の子の生活は、女の子の生活よりより魅力的だ
6)女の子のように振る舞わなければならないのは、不幸せに感じる
7)女の子として生きるのは、何かポジティブに感じる
8)鏡で自分の裸を見るのは楽しい
9)女の子として性的振る舞いをするのが好き
10)女の子として感じる生理は憎い
11)乳房を持っていることが憎い
12)男の子として生まれたかった

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自由が丘MCクリニック院長の大谷です

当院は、主に性同一性障害専門クリニックとして、GID学会認定医によるgidに関する診断、ホルモン治療、手術、そして、性別変更までのお手伝いをさせていただいています。
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