MTF豊胸の特徴

MTFに対する豊胸手術は、生まれつき女性である人に対して行われる豊胸手術と変わりがありません。

通常は人工の乳腺バッグ(インプラント)挿入が行われますが、自家脂肪注入術が行われることもあります。

合併症には、カプセルの収縮(拘縮)を生じることもあります。

一般的に、MTFの豊胸は、通常と違いちょっと大きくしたいだけでは済まないケースがあります。そのため、豊胸バッグが大きくなりがちです。ただし、医師から見ると大きすぎて、「不自然」と思っても、MTF当事者からするとそのようなこともないようです。

「もうすでにMTFとわかっているから、不自然でも洋服からの見た目が重要」という方も多いようです。

ただ、やはりMTF当事者に豊胸手術を行う側から知っていただきたいこともありますので、そのギャップを埋める意味でも次のことにも留意してみてください。

リアルな女性が行う豊胸と違うMTFの場合の注意点

・大胸筋が生物学的な女性より発達していることが多いので、身体に合っていないサイズの豊胸バッグをいれると鳩胸っぽくなる場合があります。

・いわゆる胸がまな板状態で行わずに、ある程度女性ホルモンで多少膨らみを持たせてから行うと自然らしさがでます。

・豊胸シリコンバッグの寿命は、半永久的ではありませんので、10年単位で入れ替えの必要があります。

・MTFの場合、女性ホルモンも補っているので、通常の男性より乳がんの発生率は高くなるといわれます。

豊胸手術の合併症

・拘縮…豊胸バッグは異物ですので、身体の防御反応の結果として、豊胸バッグの周りに被膜というものができます。

この被膜が経時変化として、硬くなってくることがあります。

拘縮を起こすと典型的な症状は、触るとかなり硬くなる、見た目がボールが入っていそう、乳房が動かないなどです。

・その他、一般的な手術での合併症(例;出血、感染など)

豊胸手術後のフォロー

・豊胸バッグの中身は、ゲル状シリコンです。従来の生理食塩水と違い(破損すると吸収し、左右差で気が付く)、破損しても気が付かないことが多いです。そのため、2年おきにMRI検査を行うことをお勧めします。

・豊胸後は乳がん検診は行ったほうがよいでしょう。

ただし、マンモグラフィーは断られるケースがほとんどですので、MRI検査を行うとよいです。ご希望の方はご紹介します。

当院では、通常の豊胸シリコンバッグと再生医療を利用した幹細胞を含む脂肪注入法とが選択できます。

特に脂肪注入に関しては、現在豊胸シリコンバッグを入れていて、異物感に悩まされている方は、脂肪注入法に切り替えることもできます。