胸の下垂が重度のひとの胸オペ方法の説明です。
下垂の程度がシビアな胸は③、④に当たります。
胸の一番下に当たるところがは、下乳で隠れてしまうぐらいに下垂しています。ペンシルテストでは、えんぴつがまったく落ちないので、乳房下で隠れる人は、下垂が強いひとです。
④は下垂が見ただけでもわかります。pencil testでは、鉛筆はまったく落ちないし、アンダーバストの奥に隠れてしまいます。
下垂していて、たるみがかなりあるので、①の手術方法のU字切開で行うと術後は必ず皮膚が弛みます。
乳輪・乳首の位置がアンダーバストのライン上もしくは、上に位置するひとです。この場合の手術方法は、乳腺を全部切除し、それに伴った余った皮膚も同時に切除します。
④は、イラストでは、乳房のボリュームが小さいですが、下垂の程度が③より強いです。もちろん、このタイプはボリュームが大きいことが多いです。
このように乳房が小さくても下垂が強いと、傷跡が小さい方法でできるとは限らないことがわかります。
下の写真のケースでは乳輪・乳首の位置が、アンダーバストのラインの下に位置しています。重度な下垂と言えます。
イラストを見て、
胸の下垂が重度の場合の手術方法
乳房の下縁(アンダーバスト)を長く切開する方法
乳房の下垂が強いひと、基本的に胸が大きい人が多いのですが、乳房のボリュームがあまり大きくないひともこのタイプに属すひとがいます。
ほとんどのケースで、乳輪はかなり下に、乳首は下を向いています。
そのため、乳腺摘出に伴う余った皮膚を切除するだけでなく、乳頭乳輪も移動させないといけないので、乳輪に行く血行も悪くなることがあります。
乳房の下垂があるけど、キズは最小限にしたい場合はどうするの?
③、④は、必ず皮膚のたるみが生じます。どの方法で皮膚のたるみを処理するか考えなければいけません。
③、④は、手術方法かいくつかあるので、どの手術にするかご本人と相談をしながら決めます。
長いキズができてしまう+乳輪の移動の手術方法では、1回で済む方法になります。
どうしても、長いキズは嫌な場合はどうすればよいでしょう?
オペを2回に分ける方法があります。
手術の料金も余計にかかりますし、時間も取られてしまうデメリットもあります。
キズが長くなる、下垂が強い場合、乳輪を移動しないといけないので、安全策を取るなら、2回に分けた方がよいこともあります
もしくは、
キズは乳輪の周りですが、たるみが多いと皮膚が巾着状態になり、放射状にしわが生じます。
下垂が強い胸の症例写真
オペ術後
乳輪の周りの皮膚のしわができ、巾着状になっています。
これを不自然に思う人もいますし、長いキズ跡を残すよりもよいというひともいます。
このような場合には、ご本人とお会いして、それぞれのオペの方法のメリット、デメリットをお伝えして、その人の生活背景も踏まえて、いっしょに決めていきます。
いずれも乳房が大きくて、下垂している場合は、イラストの①、②のような小さい傷跡、U字切開で済ますことができないのが実情です。
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